カナダの医療事情とは?留学医療保険どうしたらいい?

留学

留学医療保険に入るべき?

結論から早速言いますと、留学医療保険は絶対に必要です!!(笑)
これからお話しすることは、カナダ・ケベック州においての実情です。州によって異なったり、地域によっても若干の違いがある可能性がありますので、お住まいまたはご検討中の地域情報をしっかりと調べることをお勧めします。カナダは…と一括りにすると、こっちの州では違うよ!なんてことはしょっちゅうありますので、あくまでも狭い範囲のことではありますが、ご参考程度にお考えください。(もちろん、カナダ全域でおおよそ当てはまるということもあります)

留学医療保険とは、年間契約などで一定の期間の医療費を補償してくれるものです。いくつか会社があり、現地のものだけでなく、日本の会社もあります。私がざっと調べた感じですと、日本が出している商品はかなり高額で手厚い内容になっている印象です。現地の会社の保険は、最低限のものから手厚いものまで、内容も料金も幅があります。

ワーホリ含む留学生は、日本の医療保険が使えず、ビザを発行してもらうのに有効な医療保険に加入していることが必須です。時々、クレジットカードに付帯している保険でいいんじゃない?と思う方がいますが、こちらでは条件が満たされない場合が多いので原則不可だと考えた方が無難です。

州によって制度が違うのですが、ケベック州では子どもに関しては渡航後に州の公的保険に申し込むことができます。日本にいる時は申請ができないので、実質ビザを取得するためには、この公的保険を渡航前から申し込むことはできません。ですので、別の民間の医療保険に加入する必要があります。
また、この公的保険は大人でもSINを持っている場合は加入ができるので、ビザステータスによって加入することができます。ただ、語学学校生のビザは原則働くことができないビザになり、SINは取得できず、公的保険にも入ることができません。その場合は、留学中はずっと民間の医療保険に加入することになります。

料金や補償内容は?

料金は最低で年間$600くらいだったと思います。内容のグレードによって、もう少し高い商品もあります。最低補償ですと、たとえば歯科治療や健康診断などが入らないので、その分安くなっています。

料金や補償内容の詳細は、保険会社によって違いますので、直接ホームページなどで調べたり問い合わせたほうが良いです。

日本語の通じる保険会社もあります。(ケベックには、私が知る限りありません)
英語かフランス語しか通じなくても、最近はAIや翻訳アプリがすごいので、メールでやり取りすればなんとかなります。

気になる医療事情は?ERはすぐに診てもらえる?

さて、肝心の医療事情ですが、お世辞にもいいとは言えません。まず、日本との大きな違いは、すぐに診てもらえないという点です。例えば、朝起きたら熱っぽいとか、皮膚が荒れて気になるとかあれば、すぐに開業医に行くことができるのが日本ですよね。しかし、こちらの事情は違っています。すぐに受診したい時は原則ER (緊急病院)に行くことになります。ERの受診基準は、日本と同じ感じに思っていただいたら良いのですが、いつも混雑しているので待ち時間がかなり長いのが通常です。10時間待ちなどは普通です。もし、2,3時間しか待たなければ相当運が良い感じです。10時間以上を要することも結構あります。

日本では、子どもが高熱だと慌てて受診すると思うのですが、こちらでは生死がかかるレベルの容体でない限り、熱だけの症状だったりすると何時間も待つので、何時間も待つくらいなら自宅で寝ていた方が負担にならないなんてこともしばしばです。また、風邪のような症状で受診しても、「市販の◯◯って薬飲んで寝といてね〜」と30秒で診察が終わることも…。

こちらの医師の数が足りないことも影響してはいると思いますが、生死を争う患者さんが次々に来ると、さすがにそこまでではない容体の患者さんはどんどん後回しになります。当然と言えば当然なんですが、そんなわけで本当に緊急の場合を除いてERに行くという選択肢はあまりないかな、と感じています。

ただ、我が家は一度だけERを利用したことがあります。それは、スケートの練習で頭を打った時です。私は病院に行く程じゃないかなと思ったのですが、そばにいた人が「頭打って病院に行かず数日後に亡くなった人がいるから行った方がいい」と言ってきたので、それを聞いてなんとなく不安になって行きました。
その日はたまたま運が良くて、全部で3時間ほどしかかかりませんでした。しかし、医師の診察は1分程度で終了しました。「吐いたか吐き気する?」「頭が痛い?」「他に気になる症状ある?」と聞かれ、全部「No」と答えたら「どこも悪そうに見えないもんね、なんで病院に来たの?」と笑われました。忙しいのに来るなよ!と怒られなくて良かったなと思ったのですが、実際の診察はこんな感じで終了しました。

ウォークインクリニックならすぐに診てもらえる?

ERではなく、ウォークインクリニックやプライべートクリニックという日本では開業医のような医療機関があります。しかし、こちらは基本的に予約制です!当日「今日中に診てもらうことはできますか?」と電話で問い合わせて、もし空きがあったら可能ですが、やはり予約が要ります。日本の開業医とは全然違いますね…。(予約なしで行ける医療機関もあるとは思うのですが、ここでは主ではありません)

翌日に空きがあればまだしも、数日先しか空いていないこともあるので、今すぐ診てもらえないなら数日後には受診の必要性がなくなってるんじゃ…と思うこともしばしばです。

つまり、ここでは医療は本当に必要な時だけね!ということだと理解しています。

また、州の公的保険は適用外のところが多いので(適用している場合もあります)、その場合は一旦全額自費で払うことになります。

また、ファミリードクターと言って、かかりつけ医を指すのですが、ファミリードクターがいないとなかなか専門医を紹介してもらえなかったりします。このファミリードクターは、政府の公式ホームページから申請することができますが、数年待ちだと聞いています。私は、一か八かでプライベートクリニックを受診した際に、2回同じ先生に診ていただいたので「ファミリードクターになってもらえませんか?」と直談判したところ「My pleasure」と言ってもらいなってもらえました。(まさかの口約束で特に交わす書類などなし・笑)

我が家の場合、ファミリードクターの診察を予約する際は$50ほど安くなります。

そして、その先生から息子のアレルギーの専門医を紹介してもらうことができましたが、予約はなんと半年先!専門医にかかるのは、なかなか至難の業です。診てもらえないよりはいいのですが…。

本当に本当に残念な話なんですが、専門医の受診を待ってる間に悪化してしまった、取り返しのつかない事態になってしまった…なんてことも時々耳にします。

結論、日本の感覚のようにすぐに診てもらえる!という感じではない、ということが言えます。

医療機関を受診した場合、留学医療保険の返金額は?

私はこれまでに、数回医療保険を利用しましたが、今のところ全て全額返金されています。薬代も対象になりますが、医師の処方箋が必要なものにのみ保険が使えます。例えば、サロンパスのように市販されているものを処方された場合には適用外となります。

一度、皮膚にデキモノが出来て、痛いし大きくなっていってたので、診察を受けてその場で切ったり簡単な処置をしてもらったのですが、その時はたったの1回で$600越えでした。最初は、おっ…と思ったのですが、保険で全額戻ってきたので良かったです。

補償内容にもよると思いますが、やはり万が一に備えて、医療保険はあって良かったと思います。

渡航時にぜひ持参してほしいもの

私の界隈では、以上のような事情となっています。行かれる先々で異なるとは思いますが、渡航時にはぜひ薬は持参して!とお勧めしたいです。特に、お子さんと一緒の場合は強くお勧めします。

私が来た2022年は、まだコロナがチラホラだったもののマスクなどが緩和された頃に冬を迎えて、そのせいかはわかりませんが風邪が大流行し、市販薬の在庫が街から消えたことがありました…。みんな、必死に市販薬を探していました。我が家は、もともと息子がよく風邪をひくので、日本から薬を持ち込んでいました。そのおかげで、薬が街からなくなっても不安になりませんでした。

渡航先の国や渡航する際の航空会社の規定を調べた上で、持参できる薬はあると安心です。

渡航先の薬が合わない、なんてこともあるかと思いますので尚更ではないかと思います。私はいまだに、こちらの薬は試していません。少し風邪気味だったりすると、親子共々、葛根湯で凌いだりしています。

まとめ

海外の医療事情は、日本と違っている部分が多いと思うので、しっかりした下調べは必要だなと思います。

また、そもそも病気にならない身体づくりも必要だと感じて、私は食品から摂りにくいものはサプリで補ったり、食材にもこだわって気をつけています。

渡航後最初は、環境の変化や疲れで体調を崩しやすいので、医療や薬について情報を持っておくといいです。そして、一人でどうにもならない時は誰かを頼ることも大事です。

健康に気をつけて、一つでも不安を減らせるように対策して海外生活を楽しみましょう!

タイトルとURLをコピーしました