永住権の意味を考えよう
海外に在留するためには、外国人の場合通常はビザが必要ですよね。もちろん、私も持っています。
ビザは入国側・出国する側の双方の取り決めにより異なり、条件も様々なので少々複雑です。
今回はビザのシステムについては考えません。もちろん、最低限自分がどれに相当するかなどの情報を仕入れることは必要です。しかし、それだけで十分です。自分に該当しないことはどうでもいい、という姿勢が大事です。情報過多の世の中で、極力不要な情報を入れない、ということは極めて大切なことです。
さて、今回は永住権取得の心構えについて話していきます。
まず、意外と忘れがちなことから改めて言いますが、私たちは外国人なので入国や滞在を許可されているというのが事実です。これは覆せない事実です。
また、もう一つの事実として、永久権は通常簡単には取得できません。もちろん、国や人によるので必ずしもそうだとは言い切れませんが、通常は簡単ではありません。
しかし、「永久権取得って難しい…もう諦めよう」という言葉が山ほど聞こえてきます。私は一度もそのようなことを思ったことはありません。なぜなら、難しいのは前提なので全く意識されないからです。例えば、趣味でマラソンをしている人が「東京マラソンに出て優勝するのって難しい…もうマラソン諦めよう」なんて思いませんよね。それが難しいと無意識に脳に記録されているので、日常で感じたり考えたりすることすらありません。それと同じように、私も難しいと知っているので、難しいという言葉は出てこないのです。これは、取得できる自信があるからではありません。むしろ逆です。実は【難しい】と言葉に発する人の多くは、「思っていたのより」という意味あいが隠れていて、さほど難しいと思っていなかった、という裏返しです。
外国語学習も同じです。
全く別の言語なので、難しいのは当たり前です。しかし、ちょっと躓いただけで、すぐに【難しい】と発してしまいます。
ビジネスも同じです。
やったことがない世界、教育では教えてもらわない世界なので、難しいのは当たり前です。しかし、やはり【難しい】と言ってしまいます。
何事にも言えることですが、世の中やったことのないことは、難しいことが多いのです。自転車や泳ぎ方、いきなりできる人はほぼいません。
話を元に戻しますが、永住権は難しい。なぜなのか。考えてみてください。
カナダならば、カナダという国にとって利益をもたらしてくれる存在かどうかが鍵ですよね。私たち外国人が、カナダが好きだからいたい、というような理由では成り立ちません。それだけではカナダにとって利益が生まれないからです。ですので、カナダに利益を与えてくれそうな知識や財力や経済力のある人材に永住を許可している、というかたちですね。
目標にフォーカスして行動すれば道は拓ける!
それから、「永住権を取得する!」ではなく、「永住権を取得してからどうなりたいか?」というビジョンがないのは良くありません。永久権はゴールではありません。もらって初めてスタートできます。なぜ永久権が欲しいのかを明確化する必要があります。
私はケベック州に住んでいて、ここでは永住権を取得するには原則フランス語の高いレベルが要求されます。しかし、フランス語は英語と違って教育を受けた機会を持っている日本人は少ないです。少し勉強してみては「難しい」と挫折し断念して帰国する人もたくさん見てきました。
永住権もフランス語も難しいのは事実です。しかし、だからなんだというのでしょうか?
現地相談を受けていると、そこから聞こえてくるのは「私、めちゃくちゃ不安なんです!」という実態のないものに対して怯えていることが圧倒的です。
☑️もし、ビザが途中で降りなくなったらどうしよう…
☑️もし、今の制度が突然変わったらどうしよう…
☑️フランス語ができるようにならなかったら…
☑️途中で資金がなくなったら…
☑️子どもが突然帰国したいと言い出したら… などなど
こんな将来どうなるかわからないことを考えていても仕方がありませんし、当然答えも出ません。
これは不安にフォーカスしていて、今を全然生きていないのです。フォーカスするところが完全に見誤っています。
フォーカスしなければならないのは、将来こうなりたい、なっている自分を想像することです。そこにフォーカスをすると、今やらなければならないことが見えてきます。そこまでわかったら、あとはそれをやるだけです。行動です。
思っているだけではダメです。何も変わりません。思ったあとは行動です。
自転車に乗れるようになりたければ、練習しかありません。乗れている自分を想像しても、自転車に触らなければ乗れるようにはなりませんよね。25メートル泳げるようになりたければ、やはり同じです。
このように、成功している自分を想像+行動が鍵です。
最初は少しの行動であっても、それを積み上げていくことさえできれば、なるようになる、と私は思って行動しています。実際に、私はそうやって手に入れたいものは手に入れてきましたし、私の周りの成功者もそうです。行動していない成功者はいません。
まとめ
今回この記事で言いたいことは、永住権を取得することにフォーカスをおくと、人生の方向性がよくわからなくなりますよ、ということです。
永住権を獲ることを目指してはいけないのではありません。大いに目指して良いです。でも、それが最終目標の人はほとんどいません。取得したその先に、何か本当の目標があるはずです。もしないのであれば、作ってください。
永住権の先にあるものを見ることができないと、取得できないか、取得できたとしてもまた悩むことになります。獲ったはいいけど、何しようかな…、あんなに苦労して獲ったのに意味なかったんじゃないか…などです。
人生は余計なことをしていると、やりたいことを見つけた時に、それにかける時間が減ってしまいます。時間は有限なので、非常にもったいないです。
最初にも言いましたが、情報過多から自分を守るために、不要な情報も不要な行動も削除してください。そうして、最高の人生を手に入れていきましょう!